ワーファリンと食事について
高齢者の心房細動などによる血栓(塞栓)予防にワーファリンが推奨されるようになり、使用頻度も多くなりました。つまり血液を固まりにくくする薬です。
心房細動の患者さんは心房がプルプル震えて心房内の血液の流れがとどこおり血液の塊が作りやすい状態になっています。その血液の塊が血流にのり、流れ出して脳の血管につまると脳梗塞になるわけです。
その作用は肝臓でビタミンK依存性凝固因子を抑制することで血液を固まりにくくします。その作用が効果的にはたらいているか(薬が効いているか)を知るために血液検査が必要です。血中のPT-INRという数値をはかります。この数値が小さいと固まりやすく大きいと固まりにくいということになります。患者さんの状態にもより違いますが、たいていは1.6~2.6のあいだでコントロールされます。
薬の量により調節されますが、食事の内容によっても変わってきます。ビタミンK依存性凝固因子を抑制することで血液を固まりにくくしていますのでビタミンKを多く含む食品を大量に食べたりするとワーファリンが効きにくくなります。
特に納豆、青汁、クロレラに多く含まれていますので、これらは食べないでください。
緑黄色野菜・海藻類にも含まれていますが、これらをまったく食べないことは栄養上よくありませんので毎日一定量をとるようにして一時的に過食することは避けてください。